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自治体学校に行ってきました。

活動日誌
09 /15 2019
【寄稿】自治体学校に参加して
水道民営化問題 生存権根拠に国に整備求めることが必要
鶴岡市議会議員 長谷川剛
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新つるおか2019年09月01日No.2159

 第61回自治体学校in静岡が7月27日から29日までの3日間、静岡市を会場に開かれ、全国各地から902人が参加しました

●2日目の分科会で私は、「『水は人権』住民から水の自治を奪う水道事業の広域化・民営化」に参加しました。

 水道事業は大きな課題に直面しています。本市の水道事業も、今後の人口減少に伴い、給水収益が減少することから酒田市や庄内町との広域連携を目指しています。

 分科会では、初めに「日本の水道をどうする!?民営化か公共の再生か」の著者である内田聖子(アジア太平洋資料センター共同代表)氏が講演しました。

 内田氏は、「なぜ今、日本で民営化か?」と切り出し、世界の中で水道がどういう流れですすんでいるかを話しました。

・古くて新しい水道民営化30年の歴史

 90年代、IMF(国際通貨基金)が公営の水道事業はコストがかかりすぎ非効率的とし、水道事業の民営化を提唱。ラテンアメリカを皮切りに民営化案件が急増しました。

 続いてロシアや中国、マニラやジャカルタなどアジアの大都市に波及しました。

 さらに先進国でも民営化が続き最後の波がいま日本を襲っています。

 いま日本にも進出しているフランスやイギリス企業も結論から言えば失敗事例が多いとして、本来回されるべき施設や設備更新などが役員報酬や株主配当にまわされていると指摘しました。

・日本では、どのように進められているか?

 日本では、99年にPFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する法律)制定以降の官民連携が規制緩和と行政改革のセットで進められました。

 日本政府は、2つの柱として、

①自治体の水道をコンセッション方式とすることで国内の水市場を開放。外資系企業を含む民間投資の拡大→成長戦略としています。

②和製水メジャー育成と海外進出、インフラ輸出「アジアの成長の取り込み」ODAも利用した日本企業のメリット→まず「日本の自治体で民営化の経験を積ませる」ことを目指しています。

 今のところ、日本で育ったグローバル水企業はありません。

 濾過膜など製品や部分的なところで優れている企業が多いのが特徴で、政府はトータル的な管理をする企業を作り、これから途上国へ進出させたいという狙いがあります。

・日本の水道が抱える課題

 いま、全国の自治体で抱える課題として、

1.人口減少に伴う水需要の減少

 40年後には人口が3割減少し、自治体の水道料金収入が低下する

2.水道施設の老朽化

 水道管路の法定耐用年数は40年

 すべての管路更新には130年。耐震適合率は37・2%大規模災害時に断水のリスクがある。

3.職員数の減少

 自治体の水道職員は、30年で4割減少。現在4万5千人。特に中小の自治体は1~3人の職員数。
などがあげられます。

 国は、水道事業の基盤強化を目的として、水道法改正を強行しましたが、もう一つの側面として、水道事業を民間企業に委ねるコンセッション方式が自治体の選択肢として設定されました。

 しかし、そもそも、現状の水道が抱える課題の解決策となりえるだろうか?と疑問を投げかけ、「水道法改正はまだ施行されていない。各自治体で運動するしかない。地域の中で広げていくことが大事」と訴え締めくくりました。

 ☆  ☆  ☆

 分科会に参加し、水道事業は命に直結する事業であり、一日たりとも欠かすことの出来ないものであることを再認識しました。

 施設や管路の老朽化対策には国の財政支出が無ければ解決しません。

 私たちは、憲法の生存権や水道法を根拠に国に整備を求めていくことが必要です。

 また、かつて公社が行ってきた事業(国鉄や郵政など)が民営化され、どういう結果をもたらしたかは明らかです。

 いま、民営化された国々で再公営化を目指す運動、国内でも、上下水道事業の民営化に反対する浜松市の市民、民営化を跳ね返した大阪市の経験を聞きました。

 今後、持続可能な水道事業にするにはどうすればいいのか、市民の皆さんと一緒に考え行動していきたいと思います。
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長谷川つよし

1978年4月6日 鶴岡市家中新町生まれ
鶴岡市日枝在住
朝暘第一小学校、鶴岡第三中学校、羽黒高校卒
市内の民間会社を経て2005年9月より日本共産党鶴岡地区委員会勤務
2017年10月の鶴岡市議選で初当選